T-4ブルーインパルスの歴代機 機体番号 一覧です。新造時からブルーインパルス仕様だった機体はすべて退役し、現在はモスボールされていたノーマルT-4からの改修機を運用しています。
垂直尾翼に描かれた1~6の数字は塗装ではなくシールで、固定ではありません。どの機体が1番機~6番機を担当するかは、機体のコンディションや整備の都合などによって頻繁に変わります。
T-4は試作機も含めて合計212機が製造され、初号機の#601から最終号機の#812まで、それぞれの機体に番号が割り振られています。
目次
現役
2020年3月25日以降、全部で10機が配備されています。アクロバット仕様機のうち、常に1機~2機はIRAN(航空機定期修理)のため岐阜基地に隣接する川崎重工業で数か月間整備を受けいたり、検査隊で整備を受けていたりするので、全機が第11飛行隊に揃うことはほぼありません。(2021年のオリンピック開会日のフライトでは、オリンピックシンボルを描くA編隊と、予備編隊の2編隊分を飛行させるため、IRANの時期を調整し全11機が稼働状態となっていました。)
#787
06-5787。戦技研究機化改修 1号機。小牧基地にてレッドドルフィン塗装のまま2009年頃からモスボールされていた機体。2016年5月にブルーインパルス仕様に改修。2016年6月22日に松島基地へフェリー。2016年7月24日の札幌航空ページェントで3番機として展示飛行デビュー。新造機と改修機の違いは特に公表されておらず、外見も差異はない。
#790
06-5790。戦技研究機化改修 2号機。元レッドドルフィン塗装。2016年12月にブルーインパルス仕様に改修。2016年12月15日に松島基地へフェリー。2017年3月5日の小牧基地航空祭で展示飛行デビュー。2020年9月30日、イッテQの企画でイモトアヤコが搭乗。
#692
26-5692。2017年1月にブルーインパルス仕様に改修。2017年1月~2月ごろに松島基地へフェリー。2017年4月の熊本復興イベント「飛翔祭」のため、リモート先の築城基地へ予備機として展開。続く5月の八戸市市制88周年記念行事 三沢基地リモートと岩国基地FSDも予備機として展開。
#666
16-5666。ブルーインパルス仕様に改修。2017年10月6日に松島基地へフェリー。シリアルナンバーにちなんでか、6番機を務めることが多い。2018年4月8日の「瀬戸大橋開通30周年記念事業」で展示飛行デビューとなるも、早々に機体トラブルが発生しミッションキャンセルでリモート展開先の小松基地へRTB。
#690
26-5690。ブルーインパルス仕様に改修。2018年3月8日に松島基地へフェリー。2018年4月8日の瀬戸大橋開通30周年記念事業に予備機で小松基地へリモート展開。2018年4月21日「弘前観桜会100周年事業」で2番機として展示飛行デビュー。
#686
26-5686。ブルーインパルス仕様に改修。2018年10月22日に松島基地へフェリー。2018年11月3日入間基地、11月18日の岐阜基地航空祭では予備機として参加。11月25日の浜松基地では5番機になり展示飛行デビュー。
#697
36-5697。ブルーインパルス仕様に改修。2019年2月27日に松島へフェリー。T-4エンジン不具合のため2019年前半の展示飛行キャンセルが続き、2019年8月の千歳基地航空祭で展示飛行デビュー。
#694
36-5694。2019年12月ブルーインパルス仕様に改修。2020年1月16日に松島へフェリー。2020年3月20日のオリンピック聖火到着式で、ブルーインパルスB(ブラボー)3番機として展示飛行デビュー。
#693
36-5693。2020年1月ブルーインパルス仕様に改修。2020年2月6日に松島へフェリー。2020年3月20日のオリンピック聖火到着式で、ブルーインパルスB(ブラボー)4番機として展示飛行デビュー。
#663
16-5663。モスボール機ではなく元303SQ所属の機体。2020年1月ブルーインパルス仕様に改修。改修前にはILSのアンテナは無かったが、いつの間にか増設。2020年2月27日に松島へフェリー。
#745退役までの約3週間、過去最大のT-4 アクロ仕様12機体制となる。オリンピックでの展示飛行に備えて、予備機を多数確保。12機体制の約3週間の間に、IRAN中の1機を除いて11機で編隊飛行を実施。
2020年3月20日のオリンピック聖火到着式で、ブルーインパルスB(ブラボー)2番機として展示飛行デビュー。
退役済み
2機が墜落、1機が水没、9機が用廃。
#720
46-5720。1994年8月に納入。1994年8月21日の松島基地航空祭で初お披露目。ブルーインパルス仕様初号機。2000年7月4日に#727とともに墜落(ブルーインパルス牡鹿半島墜落事故)。
#725
46-5725。1994年新造機として導入。1994年10月1日に百里基地で航空自衛隊創設40周年記念行事のため#720とデモフライトを実施。2016年退役。垂直尾翼を松島基地に保存。航空祭では射出座席とともに展示される。
#726
46-5726。1994年新造機として導入。2010年に「さんタク」で木村拓哉が搭乗。2016年退役。防衛省から川崎重工業に貸与。岐阜基地横の川崎重工業 岐阜工場 岐阜総合ビル1階エントランスで展示中。川崎重工敷地内のため、撮影は岐阜基地航空祭当日のみビルの外から可能。日の出前に入場待機列に並んで撮影しないと窓ガラスが邪魔。各務原線の三柿野駅を岐阜方面に進んだあたりから、ちょっとだけ見える。
#727
46-5727。1994年新造機として導入。2000年、#720とともに墜落(ブルーインパルス牡鹿半島墜落事故)。
#728
46-5728。1994年新造機として導入。2017年9月退役。
#729
46-5729。1994年新造機として導入。2018年3月退役。2024年10月7日、熊谷基地に設置。
#730
46-5730。1994年新造機として導入。2018年退役。
#731
46-5731。1994年、ブルーインパルス用新造機として導入。2013年に安倍晋三首相が試乗した際に、731部隊を連想させると支離滅裂な批判を受ける。2014年1月29日に#745と接触事故を起こし、機首が凹む。2020年3月25日、退役。
#745
66-5745。1996年、ブルーインパルス用新造機として導入。2014年1月29日に#731と接触事故を起こし、水平尾翼が破損する。2020年3月20日の東京オリンピック聖火到着式でA(アルファ)編隊の3番機として五輪マークを描いたのを最後に、用途廃止。3月24日に松島基地から浜松基地へフェリー。コックピットの一部機器やノズルを模造品に付け替えて、エアーパークで展示。
#804
26-5804。2002年新造機として導入。墜落した#720と#727の補充用として新造。2011年3月11日、他の機体が九州新幹線開業イベントのため芦屋基地へ展開している中、松島基地で留守番していたところ東日本大震災の津波で水没。第21飛行隊の通常仕様T-4#658、#683とともに用途廃止。松島基地 第11飛行隊庁舎前に垂直尾翼を展示。※第21飛行隊のT-4#676も水没するも、自衛隊内で修復し復活。
#805
26-5805。2002年ブルーインパルス用新造機として導入。墜落した#720と#727の補充用。2019年3月の小牧基地航空祭がラストで用途廃止。導入から17年と、一番若い機体にも関わらず#731や#745よりも先に退役。退役後も2019年9月には地上でカラースモークの試験を実施。2022年10月、あいち航空ミュージアムに搬入。
T-4戦技研究仕様機化改修
2013年から2017年まで、10機分の「T-4戦技研究仕様機化改修」を川崎重工と契約。岐阜基地に隣接する川崎重工業岐阜工場で改修。改修費用は1機あたり2.4億円~3.5憶円(+初年度費4.3億円)。
物品役務等の名称 | 数量 | 契約締結日 | 契約金額 (円) |
T-4戦技研究仕様機化改修(初度費) | 1 | 2013/2/15 | 438,375,000 |
T-4戦技研究仕様機化改修 | 1 | 2013/2/15 | 246,960,000 |
2 | 2015/3/3 | 571,101,840 | |
2 | 2016/2/24 | 672,965,280 | |
2 | 2017/3/13 | 696,321,360 | |
3 | 2017/11/9 | 1,063,150,920 |
随意契約によることとした会計法令の根拠条文及び理由(企画競争又は公募)
本件は、航空自衛隊の保有するT-4航空機の戦技研究仕様機化改修及び機体定期修理である。業態調査の実施時点において、本機の改修等に必要な技術及び設備を有し、かつ、航空機製造事業法に基づく事業許可及び修理方法の認可を受けているのは、川崎重工業㈱のみである。なお、改修作業の認可については申請中である。また、「航空機等(固定翼)」の契約希望者募集要領(装備施設本部公示第60号。24.6.8)により公募を行ったところ、応募があったのは川崎重工業㈱1社のみであった。該社から提出された資料に基づき、必要な許認可及び修理実績等を審査した結果、募集要領を満足しているものであった。上記の結果、当該改修等の履行能力を有し、かつ、契約締結の意思を表した川崎重工業㈱と随意契約をするものである。
小牧基地の北側にあるハンガーで数年間モスボールされていた9機と、小松基地に配備されていた1機の計10機が改修。ブルーの機体は2017年ごろから退役機が出始めることが予想されていたため、将来の改修に備えて9機モスボールで温存していました。
ノーマル仕様
第11飛行隊には、ブルーインパルス仕様のT-4以外に、連絡機としてや天候偵察などに使用するノーマルT-4も配備されています(メトロ)。以前は垂直尾翼にブルーインパルスの部隊マークが描かれていましたが、近年はお隣の第21飛行隊のロゴマークと似た、第4航空団の「4」をイメージしたマークになりました。
他部隊のT-4と同じなので、IRANなどで入れ替わります。これまで#752、#784、#622などが在籍。
第21飛行隊のT-4は青色で塗りつぶされていますが、第11飛行隊ブルーインパルスのT-4は白い縦線で分かれており、「11」をイメージしています。
皆さんこんばんは🌙😃
空自機の部隊マークについてご存知ですか。主に垂直尾翼に所属する飛行隊のマークが描かれていて、これを見ればどの部隊の飛行機か分かります。皆さんこれからは、垂直尾翼のマークにも注目してみてください✨
ちなみに、この違いわかりますか? pic.twitter.com/i3Sq66NjcS— 航空自衛隊 松島基地 (@matsushimabase) December 11, 2018
オリンピック聖火到着式では、ノーマル仕様にも関わらず、IRAN中の#692に代わってブラボー編隊の隊長機として使用されました。
T-2
おまけ
T-2 #111
59-5111。浜松広報館。
T-2 #112
59-5112。1991年7月4日、金華山沖で訓練中に墜落。
T-2 #128
69-5128。補充用として改修。宮城県東松島市(旧桃生郡矢本町)JR仙石線 鹿妻駅前。
T-2 #163
99-5163。補充用として改修。石川県立航空プラザ。
T-2 #172
19-5172。1991年7月4日、金華山沖で訓練中に墜落。
T-2 #173
19-5173。岐阜かかみがはら航空宇宙博物館。
T-2 #174
19-5174。1982年11月14日に行われた浜松基地航空祭で墜落。
T-2 #175
19-5175。百里基地 雄飛園。
T-2 #176
19-5176。松島基地
T-2 #177
19-5177。青森県立三沢航空科学館。
F-86F
おまけ2
F-86F #960
02-7960。浜松広報館。
F-86F #966
02-7966。浜松広報館。
F-86F #995
12-7995。浜松基地。シリアルナンバーを#955から#929(92-7929)に書き換え。
F-86F #777
82-7777。春日基地。