2017年10月17日(火)~22日(日)に韓国ソウル郊外で開催された、ソウルエアショー(Seoul International Aerospace & Defense Exhibition 2017 – Seoul ADEX 2017)へ参加しました。ツアーは利用せず個人旅行です。
会場への行き方、プログラム、展示機、会場の雰囲気を紹介します。
日本から近く、現地のインフラもしっかりしており、費用も地方の航空祭に参加するのと大差無いので、初心者でも安心な海外エアショーです。
ADEX2019の記事を公開しました。行き方ガイドも書き直しています。こちらから
以下、2017年の紹介です。
目次
ソウルエアショーとは
ソウルエアショーADEXは、2年に1回ソウル近郊の「ソウル空軍基地」で開かれる兵器の商談をメインとした見本市です。火曜日~金曜日はビジネス・デイですが、土曜日、日曜日がパブリックデーとなっており、入場券を購入すれば誰でも入場することができます。韓国の国産兵器や在韓米軍機など、様々な機体が展示されます。
韓国空軍の曲技飛行チーム「ブラックイーグルス」はヨーロッパのアクロバットチームをよく研究しており、高レベルの演目を見ることができます。
韓国へは、ANA・JALや大韓航空、アシアナ航空を利用します。せいぜい2時間程度のフライトなので、エアソウルやジンエアー、チェジュ航空などLCCを利用してもいいでしょう。LCCなら往復たったの2万円前後ですし、地方空港からも直行便があったりします。下手な国内旅行よりも安くいけます。
韓国語は一切わかりませんが、片言の英語で問題なく滞在できました。
行き方
会場となる「ソウル空軍基地(Seoul Air Base)」はソウルの郊外の城南市に位置しています。盆唐線等を利用して、牡丹駅(モラン駅)を目指します。始発の往十里駅から30分ほど。車内はそれほど混み合いません、座っていけます。
韓国は地下鉄が安く、東京並に発展していています。乗り方も簡単ですし、券売機も日本語対応。拠点のホテルはソウル市内のどこでも問題ありません。私は東大門周辺のホテルに宿泊しました。
T-moneyカード(日本で言うSuica)を作れば、毎回行き先を調べてきっぷを購入する必要もありません。T-moneyカードには2,000円分ほどチャージしましたが、韓国に4日間滞在しても使いきれませんでした。
牡丹駅にはADEXの案内やポスターがいたるところにあります。床には矢印も書かれているので迷いません。
ハングルは読めませんが、多分牡丹駅から会場までシャトルバスで10分、徒歩で8分という案内だと思います。
歩いてソウル基地へ行く場合、駅を出て、高速道路?の高架をくぐって、橋を渡って基地に入ります。ソウル基地には、2本の滑走路を挟んで東西にエプロン地区がありますが、ADEXの会場は駅から近い東側のエプロンです。
周りについていけば、まず迷子になることもないでしょう。途中のコンビニで昼飯を調達します。
ソウル空軍基地入口へ。7時半ごろ東大門周辺のホテルを出発、8時頃に往十里駅から盆唐線に乗り、牡丹駅に8時45分ごろ到着。途中コンビニに寄って昼飯を買い、ソウル基地に付いたのが9時頃でした。
まず入口横のテントで入場チケットを買います。ネットで買えば10,000ウォン(約1,000円)、現地で買うと12,000ウォン(約1,200円)のようですが、ネットで買おうとするとなぜか認証用のソフトのインストールが求められたので、現地で買うことにしました。特に並ばずに購入できました。
やはりアジア圏なので、我々日本人相手にも最初は韓国語で話しかけてきますが、臆せず英語で返します。2日分のチケットを購入しました。
チケットを持って入場。セキュリティチェック(荷物検査)を受けます。
セキュリティチェックゲートの柱に当日のフライトスケジュールが貼られているので忘れずに確認するように。
地上展示
会場を見て回ります。Amazonで購入していた2flyのsimカードは基地内でも問題なく使用できました。人が多くなっても通信が遅くなることもありません。
ブラックイーグルスが真正面に鎮座しています。奥に見えるはロッテワールドタワー。
東京から片道1~2万円台、フライト時間は2時間程度で海外エアショー、F-22のフライトが楽しめるのでコスパは抜群です。
韓国軍のF-15K
F-5
F-4
F-16
T-50はコックピットを開放しています。せっかくなので並んで乗ってみました。機体横で説明されている韓国軍の方に英語で記念撮影をお願いすると、快く受けてくれました。今回の旅、日本人だからと差別を受けることは全くありませんでした。韓国軍の方やホテルスタッフ、皆さん非常に優しく接してくれます。
FA-50。T-50の攻撃機タイプ。
今回は米軍の展示が豊富でした。
F-35A。ヒル空軍基地の機体。
A-10。烏山基地の機体でしょうか。いつかオーサンエアショーにも行ってみたいものです。
グローバルホーク
C-17。ハワイ・ヒッカムから。
P-8
E-3B #75-0560
E-3は機内に入れました。コックピットこそボーイング707世代ですが、各種コンソールはアップデート等により自衛隊のE-767とほとんど同じだったかと思います。
機密度高そうな気もしますが、電源が入っていない状態ならば特に見せてもかまわないのでしょうか。
自衛隊のE-767なんかは絶対見学させてくれないので貴重な体験です。
C-130。これは横田基地から。
戦車もあります。K1A2。
韓国なのでテコンドーの実演も
よくわからないセクシーなお姉ちゃんたちの舞も披露
会場は、それほど混み合いません。トイレも、行列ができるほどではありません。1分ほど並べば利用できます。
ただ、お昼時の飲食店は結構並びます。
事前に食料が用意できるなら、持ち込んだほうがいいでしょう。会場には仮設のMINI STOPもあります。この仮設コンビニ、日本でもぜひやってほしい!と思いましたが、実際利用すると中が大混雑ですれ違うのがやっと、商品選ぶのも一苦労なのであまりいいものではありません。
飛行展示
フライトは10時前から始まります。最新のフライトスケジュールはエプロン内の巨大スクリーンに表示されます。
ピッツ
F-22
この基地、午前中は順光になります。午後からは逆光になるので、2回フライトがある機体は午前中のうちに抑えましょう。
最前列も特に混雑しないので、着陸後の転がりも容易に撮影できます。
ブラックイーグルス。
1日に2回デモ飛行があります。
先日マレーシアで開催されたLIMAでは、会場裏から撮影していたので、ナレーションを聞くのはこれが初めて。ちゃんと音楽に合わせて、”ショー”であることを意識した演目となっています。ナレーションは韓国語と英語の2回流れます。
アフターバーナーが付いた力強い練習機でのヨーロピアンアクロ、迫力があります。
見ごたえのあるアクロバットフライトを見ることができました。
CSAR。戦闘地域でのレスキューデモです。在韓米軍のA-10とROKAFのHH-60Pが共同でフライトします。
B-1Bが飛んできました。
2回フライパスして帰りました。
午後のフライト。ブラックイーグルス。
会場正面は逆光。後方が順光になります。
U-2まで飛んできました。
企業展示
大きな仮設テント内では、企業展示。
KFXの模型が飾られていました。
展示は韓国語がメインなので読めません。雰囲気だけ楽しみます。
帰り
すべてのフライトが終了、日も落ちてきたので撤収します。流れに沿ってモラン駅に戻ります。帰りの電車は満員とまでは行きませんが、終点の往十里駅まで座席に座れませんでした。30分ほど立ちっぱなしの体力は残しておきましょう。その気になれば仁川国際空港や金浦空港に直行し、日本にその日のうちに帰ることもできそうです。首都圏や、夜の時間帯に韓国便のフライトがある地域の方なら、月曜から仕事に出社できるでしょう。
ついでにソウル観光
ホテルがある東大門へ戻ります。
ミョンドンのあたりをぶらついてました。
夜は一人焼肉。観光地価格になってしまいますが、ミョンドンの焼肉屋は日本語で対応してくれるお店が多いので助かります。
2日目
パブリックデー、2日目。10月22日(日)。この日もいいお天気。
基本的に展示飛行は1日目と同じです。ただラプターは朝方どこかへ飛んでいき、帰ってきませんでした。
展示飛行がスタート。ブラックイーグルスはビジネスデーも含めて毎日飛びっぱなし。
今回の遠征、通算3回目のブラックイーグルス鑑賞
ここまでブラックイーグルスを押されると、もうこの頃にはブラックイーグルスの魅力にメロメロです。
日韓関係、いろいろありますが、ぜひ日本で展示飛行してほしいですね。
最後だからでしょうか、A-10はフレアをこれでもかと出し切ってました。
ブラックイーグルスが本拠地に帰投します。本日3度目のフライトです。最後だけは予備機も離陸するので、通常8機編隊のところ、予備機も合わせて9機でのフライトを実施しました。
ただ帰投するだけじゃなくて、予備機も合わせて演目を披露してからの帰投。いいですね、ブルーもやってほしい。
ここでパブリックデー2日目のADEXから撤収します。
夜はソウルタワーに行って、最後の韓国の夜を楽しみました。